笹ヶ峰高原は、妙高山の南西、三田原山や黒姫山、高妻山、堂津岳、天狗原山、金山、焼山、火打山など標高2000m前後の山々に囲まれ、標高1200m~1300mに広がる盆地状の高原です。このため、局地的フェーン現象が発生し、晴天率が高く、梅雨が無いといわれています。また、笹ヶ峰は、芝生の中に樹々が点在し、外国に来たような風景が広がっています。
2m近い雪を除雪して笹ヶ峰までの道路が開通するのは、5月の連休前、遅い春が訪れます。雪が残る中、ハルニレやシラカバが芽吹き、ミズバショウがあちらこちらに咲きます。
6月の中旬には、キンポウゲ(ウマノアシガタ)で黄色に染まります。夏は、冷涼で、湿度が低く、豊富な湧き水や木陰が癒してくれます。秋は、美しい紅葉で人気のスポットです。
笹ヶ峰には、トレッキングコース、キャンプ場、牧場、妙高山麓県民の森、笹ヶ峰ダムなどが整備され、きれいな星空や美しい風景がテレビCMのロケ地としても活用されています。
笹ヶ峰の開拓は、文化8年(1811年)ころに高田藩の第11代藩主榊原政令の手に寄って始まりました。最初に入植したのは、信州小谷村の木地師でした。嘉永4年(1851年)には、24世帯が入植し、馬鈴薯栽培を行い、藩財政に大きく貢献しました。しかし、馬鈴薯が病気で全滅し、明治37年(1904年)に廃村となりました。その後、地元の有志により牧場が開かれ、今は、妙高戸隠連山国立公園の中核として多くの人々に親しまれています。